関わりとは何か？ まず、識別されていることだ。それから、意味を持って結合されていることだ。ーーどういうことか？ 世界は一個の全体だ。全体として、一挙に生起している。ーー生起していない部分は無いのか？ 私が見ていないもの、考えていないこと、知らないことは、世界の全体には含まれないのか？ ーー含まれない。率直に見れば自明なことだ。見ていないもの、考えていないこと、知らないことは、何処にどう有るのか分からないし、何であるとも言えないだろう。世界内には現に知覚されたものか、思考されたものしかない。それで出揃っている。あとはその全体の内的様相がそのまま世界なのだ。様相は一個の全体が複数者に分離し、再結合することで成り立っている。ーーそれはどうして起こるのか？ ーー不明である。だが明らかに、それは「私が」起こしている事態ではない。世界は勝手に分離し、構造となる。私もまたその動きに巻き込まれている。だから厳密には、世界は「私が」見て、聞いて、考えているものでは無い。
